05.紙魚
漂うようにいられたら 終わらないままいられるの?
でも最期に求めるなら 同じ言葉を吐けそうな余白
ただそっと膨らむ言葉
同じ秘密で泣けたらと思う
繋いだ以来痛いのは声を出す器官、そう
塞いだ故見たいのは僕じゃない
繋いでいたい 揺らすわ 声を出す器官を
塞ぎあっていた痛みがもういないんだ
誰よりも痛みを知っている貴方に
最大音量の許しの歌を
聞こえない答弁は
僕のためだけ、なんかじゃなくて
痛みをただ誤魔化す僕はいま 君の記憶の正体へと
泣き出しそうな形のせいにして 騙し騙し紙面を這うように